海外出産、子どものパスポート・ビザを最速で取得する方法 [南アフリカ共和国の場合]

私は2017年9月に南アフリカ共和国のヨハネスブルグで長女を出産したのですが、海外で出産した場合は、子の日本の国籍を取るために生後3ヶ月以内に出生届を提出することになります。

 

また、私の場合はその年の年末に日本へ一時帰国する予定だったため、最速で子どものパスポート・ビザを取得する必要があったのですが、この手続きが予想以上に大変だったので、その時の体験談も交えて紹介したいと思います。

 

日本には存在しない「出生証明書(birth certificate)」の存在

 

手続きで国内出産と一番大きく異なるのが、区役所に提出する出生届とともに「出生証明書(birth certificate)」の提出が必要」「さらにその和訳が必要」ということです。

 

まずは、この出生証明書(birth certificate)を取得するところからなのですが、南アフリカ国内のやりとりだけでは取得することができません。

 

それでは、順を追って説明していきます。

 

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◼目次

1.現地での出生届

・日本から戸籍謄本を取り寄せ

・戸籍謄本を英訳

・婚姻証明書(marriage certificate)取得

・出生証明書(birth certificate)取得

・出生証明書(birth certificate)和訳

2.日本の出生届申請

・出生届の作成

・大使館に必要書類のチェック依頼

・日本の本籍地がある役所に電話確認

・役所に必要書類を提出

・戸籍謄本に子どもの情報が反映される

3.パスポート取得

・戸籍謄本の取得

・戸籍謄本を取り寄せる

・パスポート申請

4.現地のビザ(Visitor Visa)申請

・新生児の健康診断書(Medical Certificate)取得

最近3ヶ月の銀行口座明細取得

・申請書類を確認の上、必要事項を記入して提出

・ビザ申請センター(VFS)のアポイントを取る

・ビザ申請センター(VFS)に行き必要書類を提出する ※子ども同伴要

・ビザの手配ができたら受け取りに行く

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<産前に行っておくこと>

 

1.現地での出生届

 

・日本から戸籍謄本原本を取り寄せ

まず、ここからハードルが高い。南アフリカ共和国は、日本ほど郵便事情が良くありません。DHLやEMSなどの、追跡ができる海外発送サービスを利用して送ることになると思うのですが、日本→南アフリカに到着したところまでを追えたとして、それ以降の追跡ができるかどうかは結構あやしいです。私の場合は、妊娠してから南アフリカに渡航したため、戸籍謄本を持って行きました。可能ならば、念のため渡航時に戸籍謄本を持参された方がよいかもしれません。(ただ、提出する際に「過去3ヶ月以内に発行されたもの」でないと正式な書類として認められないという規定がある国もあるようなので、大使館に確認されることをおすすめします)

 

・戸籍謄本を英訳

現地の日本大使館に提出するにあたり、戸籍謄本を英訳する必要があります。Googleで「戸籍謄本 英訳」などと検索するとサンプルがたくさん出てきますので、それらを参考に英訳します。

 

・婚姻証明書(marriage certificate)取得

戸籍謄本(原本)と戸籍謄本(英訳)を現地の日本大使館に持っていき、婚姻証明書(marriage certificate)の取得申請を行います。私の場合は、戸籍謄本を提出してから約一週間で婚姻証明書(marriage certificate)を発行してもらうことができました。

(余談ですが、私が住んでいるヨハネスブルグから、大使館があるプレトリアまでは車で1時間ほどかかるのですが、ヨハネスブルグにある日本人学校に、毎週水曜日の午前中、領事が出張で来てくださっているので、私は日本人学校で手続きを行いました)

 

そして、ここからが産後に行うことです。

<産後に行うこと>

 

・出生証明書(birth certificate)取得

産後、入院中に内務省(home affairs)の人が院内を巡回してくるので、婚姻証明書(marriage certificate)を提出して、申請後翌日か翌々日に、病院にて出生証明書(birth certificate)を受け取ります。婚姻証明書(marriage certificate)はまた後ほど使うので返却してもらうこと。

※出生証明書を受け取った後でよいのですが、何かあった時のために数枚コピーを取っておくとよいと思います。その場合、単なるコピーではダメで、certified copyと言って、特定の資格のある人が原本を確認した上で、「原本と相違ありません」という意味の署名/捺印をしてもらったコピーでないと意味がないので注意です。

 

・出生証明書(birth certificate)和訳

日本の役所に出生届を提出するために、今度は出生証明書(birth certificate)を和訳します。和訳には訳者名を記載します。フォーマットは自由なので、Wordでも手書きでも問題ありません。

 

2.日本の出生届申請

 

出生証明書(birth certificate)の原本・和訳が揃ったところで、日本での出生届申請です。

自分が海外にいて、日本の役所への直接提出ができない場合、提出の方法としては次の3パターンがあります。

 

1.大使館経由

2.海外発送サービス(DHLやEMSなど)で役所に郵送

3.日本に帰国する知り合いなどに持ち帰ってもらう

 

私の場合は3のパターンで、日本に帰国する夫の同僚に持ち帰ってもらい、帰国後私の実家に郵送してもらい、父に代理で提出してもらう形を取りました。1〜3いずれのパターンもやることは同じですが、パターン3に沿って説明していきます。

 

・出生届の作成

日本大使館・小学校にて出生届のフォーマットをもらい(もしくはホームページからダウンロードし)、必要事項を記入します。(私の場合は、日本大使館提出用の出生届フォーマットに記入し、それをそのまま本籍地の区役所に提出しましたが、受理してもらえました。本籍地の区役所のフォーマットのものを入手できるのであれば、それでもよいかもしれません)

 

※南アフリカの出生証明書(birth certificate)には出生時間の記載がないことも一筆添えておきます。

※病院が実在することを証明するため、住所が記載されているもの(パンフレットなど)も添付するとなおよいです。

 

・出生時刻の申述書の作成

出生証明書(birth certificate)に出生時間の記載がない場合、その場合は届出人(父か母)のご署名で申述書の提出が必要です。出生時間の証明のため、この申述書には出産に立ち会った医師の署名が必要です。

 

・大使館に必要書類のチェック依頼

出生証明書(birth certificate)の原本、出生証明書(birth certificate)の和訳、出生届、出生時刻の申述書の4点セットを日本大使館にメール&電話し、必要書類の不備がないか確認してもらいます。

 

※このプロセスは必ずしも必要でないと思いますが、急ぎでビザ、パスポートを取得したい場合など、手戻りを少なくするためにはすることをおすすめします。

 

・日本の本籍地がある役所に電話確認

本籍地のある役所に電話し、「海外在住で出生届を提出したい、最速でビザ・パスポートを取得したい、提出書類については現地の日本大使館に確認しOKをもらっている」旨を伝えて、可能であれば必要書類のチェック、その他留意すべき点があるかどうか確認します。

 

私の場合、申請書に捨印を2箇所押しておくことをすすめられました。捨印が押してあれば、書類に何か不備があった場合、役所の方が修正できるということでした。

 

・日本の本籍地がある役所に必要書類を提出

役所に提出するものは、以下の3点です。

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◼必要書類

・記入、捺印済みの出生届

出生証明書(birth certificate)の原本

出生証明書(birth certificate)の和訳

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提出の際、出生証明書(birth certificate)の原本を返却して欲しい旨伝えておくことを忘れずに。出生証明書(birth certificate)の原本は、ビザ取得後も出入国時に必要となる書類なので絶対に無くさないように。

 

・戸籍謄本に子どもの情報が反映される

本籍地の戸籍に子どもの情報が反映されるまで約1週間かかります(大使館経由で提出した場合は約1ヶ月)。役所に電話し、情報が反映されたかを確認します。

 

3.パスポート取得

 

・戸籍謄本の取得

戸籍謄本に子どもの情報が反映されたら、役所にて戸籍謄本を発行してもらいます。戸籍謄本の取得は直系の親であれば可能です。私の場合は、父に取りに行ってもらいました。代理の場合、免許証かパスポートなど身分証明書が必要なので注意です。この時、出生証明書(birth certificate)の原本を返却してもらうことを忘れずに。

 

・戸籍謄本を取り寄せる

戸籍謄本を海外発送サービス(DHL)経由などで取り寄せます。

 

・パスポート申請 ※子ども同伴要

子情報反映済みの戸籍謄本が入手できたら、パスポートの申請をすることができます。パスポート申請に必要な書類は以下の通りです。

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◼必要書類

・戸籍謄本

・写真(背景が白のもの)

・必要書類(大使館ホームページからダウンロード、または大使館・日本人学校で直接入手)

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ここで苦戦したのが赤ちゃんの写真です。証明写真のように背景が白の写真を撮影する必要があるのですが、生後間もない、まだ首も座らない新生児で当然まっすぐ座ることができないので、その撮影のハードルがなんと高いことか。我が家の場合は、白い床に寝かせて、カメラ目線で、泣いていない、奇跡の一枚を撮影するために100回ぐらいシャッターを切りました…。

 

なにはともあれ、上記必要書類を揃えて大使館か領事館に提出します。本人確認をされるので、子ども同伴が必須です。提出後は、約3営業日でパスポートを発行してもらうことができました。ここは意外と早かった!

 

4.現地のビザ(Visitor Visa)申請

 

ここが一番時間がかかるところで、申請から受け取りまで4〜6週間(人によっては8〜10週間)かかると言われています。

 

・新生児の健康診断書(Medical Certificate)取得

かかりつけの小児科医のところに行き、ビザ申請に必要という事情を説明し、健康診断書を書いてもらいます。日付、署名、捺印をしてもらうことを忘れずに。

 

直近3ヶ月の銀行口座明細取得

資金を証明する書類として、直近3ヶ月の銀行口座明細を提出する必要があります。旦那様の会社で手配可能かと思います。

 

・申請に必要な書類を揃える

以下の5点を揃えます。

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・新生児の健康診断書(Medical Certificate) ※担当医の署名・捺印がされているもの

・新生児の出生証明書(birth certificate) ※コピーOK

・両親の婚姻証明書(marriage certificate) ※コピーOK

・両親のパスポート・VISA ※コピーOK

直近3ヶ月の銀行口座明細

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・申請書類を確認の上、必要事項を記入して提出

申請書類が揃ったら、ビザ申請を担当している代理店に提出して、不備等がないか確認してもらいます。

 

・ビザ申請センター(VFS)のアポイントを取る

申請書類のチェックが終わったら、ビザ申請センター(VFS)に書類提出に行きたい旨連絡をしアポイントを取ります。(我が家の場合は、夫の会社が委託している代理店経由でアポイントを取りました。こちらは企業ごとにルールが異なると思うのでご確認ください)

 

・ビザ申請センター(VFS)に行き必要書類を提出する ※子ども同伴要

アポイントの日が来たら、申請書類一式を持ってビザ申請センター(VFS)に行きます。書類の提出時、簡単な質疑応答があると聞いていましたが、私の場合は特別な質問もなく、書類に不備がないかチェックされるのみでした。写真撮影があるので、子どもの同伴が必要です。

 

・ビザの手配ができたら受け取りに行く

ビザの手配が完了したら代理店経由で連絡が来るので、ビザ申請センター(VFS)に受け取りに行きます。

 

ようやく完了です!!!

 

余談ですが、日本↔南アフリカを移動する際の注意事項として、

・出生証明書(birth certificate)の原本

・(夫不在、母子のみで出入国する際は)夫のパスポートコピー

上記の書類がないと出入国できない可能性があるのでご注意ください。